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「引きこもり」するオトナたち
【第98回】 2012年2月23日
著者・コラム紹介バックナンバー
池上正樹 [ジャーナリスト]

成績優秀なのに仕事ができない
“大人の発達障害”に向く仕事、向かない仕事

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 星野医師は、一般にADHD者で成功している人が多く、向いている仕事として進めるのは、次の通り。

① 研究者、学者、中学・高校教師、塾・予備校講師など
② 警察官、消防士、新聞・雑誌の記者、作家、ジャーナリスト、カメラマン、ディレクターなど
③ イラストレーター、スタイリスト、漫画家、画家、建築関係、コンピュータ・プログラマー、CGアニメーター、広告関係、デザイナーなど
④ 調理師、調律師、自動車整備士、歯科技工士、電気技師、図書館司書、校正など

 一方、アスペルガー症候群に合いそうな職業は、テンプル・グランディンとケイト・ダフィーの文献を引用して、次のように挙げる。

① 建築・工学製図技術者、カメラマン、動物の訓練士、グラフィック・アーティスト、工芸家、ウェブデザイナー、自動車整備士、産業オートメーションのプログラマー、生物学教師など
② コンピュータ・プログラマー、エンジニア、物理学者、化学者、音楽家・作曲家、数学教師、音楽教師など
③ ジャーナリスト、翻訳者、司書、証券アナリスト、コピー・エディター、会計士、簿記・記録管理担当者など

 もちろん、これらの職業がすべての人たちに向いているのではなく、あくまでも傾向ということである。ただ、その多くが、他人との違いを活かしたスペシャリストであるところが、とても興味深い。

 一方で、ADHDやアスペルガー症候群の人たちが不向きな職業は、営業関係や接客業、人事・経理・総務関係、交通・運輸関係、飲食関係、旅行関係、金融関係、予約係や顧客窓口などだそうだ。

 高度な協調性や対人スキル、臨機応変な対応、複数の異なる要求を同時にこなさなければいけないような仕事である。

 生きづらさをなくすためには、自分の特性を活かして、どのように職業を選ぶのかを意識することも重要なのかもしれない。


拙書『ふたたび、ここから―東日本大震災・石巻の人たちの50日間』(ポプラ社)が発売中。石巻市街から牡鹿半島の漁村まで。変わり果てた被災地を巡り、人々から託された「命の言葉」をつづるノンフィクションです。ぜひご一読ください。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

1962年生まれ。大学卒業後、通信社の勤務を経て、フリーに。新聞、月刊誌、週刊誌で、「心の問題」「住環境」などの社会問題をテーマに執筆。1997年から「ひきこもり」を巡る取材を始める。著書は、『ドキュメント ひきこもり~「長期化」と「高年齢化」の実態~』(宝島社新書)、『「引きこもり」生還記』(小学館文庫)など。2011年6月には最新刊『ふたたび、ここから~東日本大震災、石巻の人たちの50日間~』(ポプラ社)を上梓。


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

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