●[フォント] 『輪廻のラグランジェ』のOP/ED
今日は現在放送中のTVアニメ『輪廻のラグランジェ』のフォントのお話しです。
といっても、このタイトルロゴではありません。こちらはフォントではないでしょう。
今日触れるのは、オープニングとエンディングのテロップに使われているフォントです。
■ オープニングのフォント
『ラグランジェ』の OP では、このようにカーブを排除した直線的デザインのフォントが使われています。
これは フォントワークスから出ているコメットというフォントで、2010年にリリースされたばかりの比較的新しいものです。
(画像をクリックで拡大)
フォントワークスといっても、あまり馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんが、上のフォントサンプルにもあるように、あのマティスという明朝体を出している会社だと言えばピントくるのではないでしょうか。
そうです、エヴァで使われたことで有名なあのマティスです。
■ コメットの使用例
コメットに話を戻しますと、このフォントはまだ出て2年ほどしか立っていませんが、このラグランジェをはじめ、すでにいろんなところで使われています。
書籍での使用例をいくつか挙げてみましょう。
『わたしと男子と思春期妄想の彼女たち』(ファミ通文庫、やのゆい)
『ダンス・ウィズ・エリシア』(集英社スーパーダッシュ文庫、わかつき ひかる)
こちらの本では帯にも使われています。
『ヤングガン・カルナバル』(徳間文庫、深見真)
書籍といっても私の手元にあるのはラノベ系のものばっかりですが……
特徴がはっきりしたディスプレイ書体なので、分かりやすいですね。
■ エンディングのフォント
次はEDで使われているフォントを見てみることにしましょう。
このように『輪廻のラグランジェ』では、OP、EDともに個性のはっきりしたメジャーなフォントが使われているので、放送をご覧になってすぐ気づかれた方も多いと思います。
ED で使われているのは、先ほどのコメットと同じフォントワークスのロダンひまわりというフォントです。
(画像をクリックで拡大)
「ロダンひまわり」というのは正確には、「ロダン」というモダンゴシック体の漢字に、「ひまわり」という仮名書体を組み合わせたものです。
上の図にあるように、元の「ロダン」とはかなり違い、筆の動きを感じさせる和風なデザインの仮名が印象的です。
オープニングでは直線のみのシャープなデザインのフォントを使っていたのに対して、エンディングでは正反対に曲線を多用した情緒的なフォントを使っているのが興味深いですね。
ちなみに、ロダンには「ひまわり」以外にも多くの置き換え用仮名書体が提供されており、上に挙げた「NTLG」や「墨東」はその一例です。
漢字が共通でも仮名を変えるだけでずいぶん雰囲気が変わるのが分かると思います。
さて、この和風テイストの「ロダンひまわり」ですが、その中でも個人的に好きなのが「の」の文字です。
先ほど挙げた ED画像の2つ目にある「鴨川市の皆さん」というところをご覧ください。
「の」の文字が、つぶれた大福みたいに大胆にひしゃげていますよね。
思いっきり右下がりになっていて、この「ゆるい」感じが私はすごく好きです。
この「の」の持ち味を活かしている良い例が、下に挙げた『のりタマ』のタイトルです。
『のりタマ』(電撃コミックス、オオツカ マヒロ)
表紙絵の雰囲気からもわかるように、かなりのんびりとした雰囲気のマンガなのですが、この「の」の文字の力の抜け具合がまさにぴったりだと思います。
このマンガのタイトルが普通のゴシック体だったりしたら、この可愛さは出せませんよね。
というわけで、今日は『輪廻のラグランジェ』のOP/EDのフォントのお話しでした。
*アニメの画像は『輪廻のラグランジェ』(ラグランジェ・プロジェクト)の地上波放送版より引用させて頂きました。
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